なるべく変わった人になるのが望ましい~J・S・ミル『自由論』を読む
私が好きな哲学書の一つにJ・S・ミルの『自由論』があります。この本は、質的功利主義や他者危害の原則など現代思想に大きな影響を今で与え続けている名著ですが、とりわけ中でも白眉なのが、現在のリバタリアニズムの源流として注目されている箇所です。冒頭、その衝撃を味わっていただくために一番好きな箇所をご紹介しましょう。
「世論の専制は、変わった人を非難するものだ。だから、まさしく、この専制を打ち破るために、われわれはなるべく変わった人になるのが望ましい。性格の強い人がたくさんいた時代や地域には、変わった人もたくさんいた。そして一般的に、社会に変わった人がどれほどいるかは、その社会で、ずば抜けた才能、優れた頭脳、立派な勇気がどれほど見出されるかにも比例してきた。したがって、現在、あえて変わった人になろうとする者がきわめて少ないことこそ、この時代のもっとも危うい点なのである。」(斉藤悦則訳『自由論』)
変人になれ、とミルは言っているわけですね。ただ、もちろん、奇を衒って変人になれとミルは言っているわけではありません。それには確たるとした理由があります。それは、「いま、平均的な人間ばかりを集めた大衆の意見が、どの国において支配的な力となった。あるいはそうなりつつある。そのとき、この力に
ね。
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員。元MENSA会員。早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。一橋大学大学院にてイギリス史の研究も行っている。 |
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