算数(数学)の成績が伸びない子の勉強法TOP3

今回は、関西の超進学塾で19年連続灘中学(偏差値日本一の77)への合格実績、最大手の進学塾の一つである馬淵教室で授業アンケート1位を取って、現在受験ラボで中学受験算数や大学受験数学の指導を中心に活躍されている州崎先生による「算数(数学)の成績が伸びない子の勉強法TOP3についてご紹介したいと思います。

01 算数(数学)の成績が伸びない子の勉強法TOP3・第3位「早すぎる先取り勉強」

早すぎる先取り勉強というのは、低学年(未就学児や小1~小2など)からの中学受験算数の学習のことです。低学年から先取り勉強するぐらいだったら、まずは当該学年の学校の勉強をきちんとやってその上で受験勉強以外のことをするということの方が重要だと州崎先生はお話ししています。

しかし、大手進学塾の煽り文句や広告に影響されて、低学年での生徒の入塾をどんどん先取りさせるケースは、とりわけ関東圏では多いのが現状です。人の危機感や恐怖心を煽る狡猾なビジネス戦略にどうしても影響されてしまうわけですね。ましてや自分よりも大切なお子さまのこととなると、どうしても客観的に考えること、冷静に考えることができなくなりがちです。

小学校低学年の勉強、いわゆる先取り教育というのは、まず何よりも自分から考えようという意欲が育たなくなります。自主性、意欲、根気といった、学力のみならず、人生において非常に重要な非認知的能力が下がります。また、先取りしすぎると基本的な学力をすっ飛ばして、浅く広く勉強しちゃうという癖が定着してしまいます。

よく理解していないけれど、とりあえず「分かったふりをして」勉強をなんとなく先へ進めてしまいます。考えないで、とにかく目に映った問題を、ただノートに写すだけの勉強に走ってしまいます。こうなってくると、もはや写経と何も変わりません。そして、そういう生徒さんは、結局、「なんとなくの雰囲気でやってる子」になってしまうわけです。勉強は机に向かっている時間ではありませんし、勉強は理解もせずにただ参考書やテキストの字面を負うことではありません。これは小学生だけではなく、中学生や高校生の自宅学習においても同じ事がいえると思います。

ただ、とりわけ、小学校低学年というのは、まだまだ教えてあげないといけないことばかりの子供です。算数以前に文章の読み方や漢字、社会の知識、自然や生物への知識、そうしたものの学習が重要です。それなのに、そういう学習を軽視し、受験算数のような学習を先取り学習をしてしまっても、それなりに、お子さまはこなしたりします。

いわゆる「理解したふり」をする空気を読むお子さんが最近は多いです。とりあえず理解したふりして、深い理解がないまま先へ進めてしまう、そんな癖がついてしまった子は、大抵小学校の4年生5年生以降、後から受験勉強を始めた子たちにあっさりと結構抜かれてしまうと州崎先生はお話ししています。

州崎先生も、「これまで小学校1年生2年生から勉強をしていた子どもが、小4、小5、小6で失速して、小4、小5から受験勉強を始めた生徒などにあっさりと抜いていく姿を何度も見た」とお話ししています。

武蔵野個別指導塾では、SAPIXや早稲田アカデミーなどに低学年から通っていて、そこでついていけなくなったりして、転塾してくる生徒さんが多いですが、そういう生徒さんをよく見てみると、大抵。、小4や小5でしっかりと理解しておくべき単元を理解していなかったり、基礎力がついていないケースが多いです。

州崎先生はこうはっきりといっています。「まあこれは断言できると思います。結局低学年で学べる内容ってまあ範囲がかなり絞られたものになっていて、例えばこうお子さんは問題文を読むとき、その問題の意味を理解する力がまだないと、解き方とかも飛ばしたりして、答えだけ見て○×つけして満足しちゃうんですね。語彙力も含めて、各単元の核心部分を学ばせることが難しいです。もしやるなら各科目の基本の枠を置いてけぼりにするような先取り学習を必死にやるよりかは、各科目の基礎を徹底したいところかなと思います」とのことです。

02 算数(数学)の成績が伸びない子の勉強法TOP3・第2位「千本ノック式の学習」

千本のノック式の反復練習は短い時間利用こなすことで、集中しながら自分のレベルを上げられる。スポーツならではの考え方という感じがします。確かに千本ノック式な反復練習は、必要です。ただそれには条件があります。それは、私が以前他のコラムで書きましたが、少なくとも理解している単元についてその理解を深め、より定着させるための反復練習は効果があるということです。

それに対して、そうした基本的な理解がないままでは、州崎先生「状況次第になると思いますが、少なくとも、基本的に算数(数学)の成績がイマイチだなあという子、まさに伸び悩んでいる子には、千本ノック式の学習はやめておいた方がいいと思います」と語っています。「もちろん、基礎のトレーニングには反復練習が必要だとは思うんですけれども、まだ小学生の子供なので、残念ながらただむやみやたらに量とかすっていうのはあまり良くないとは思いますね」ということです。

さらに、州崎先生は「最近の算数の入試問題は典型的な問題ばかりじゃないので、時間で量をたくさんこなすよりも、良問を絞って質を重視して、各単元の基礎となる核心的部分の復習をしっかりこなすべきだと思います」と語っています。そして、同時に「毎晩深夜まで勉強させたり、休みなく勉強漬けにさせたりするという過程もたまには必要なんですが、特別な場合を除いて私はやはりお勧めしません」としています。結局付け焼き刃にしかならないということですね。

無闇矢鱈と「勉強をしろ、宿題をしろ」という学習姿勢や学習指導をすると、他のコラムでもお伝えしましたように、大人で言えば、会社で「仕事しろ、残業しろ、休日出社しろ」と上司・社長に怒鳴られているようなもので、生徒さんが本当に理解していない単元で、それをしてしまうと本当の意味での理解をしないまま消化不良を引き落とすことになるだけで、どんどん算数(数学)に対する苦手意識が増え、分からないこと、消化不良な単元がどんどん増えて、益々算数(数学)が嫌いになっていくという悪循環が起きていきます。

よく保護者の方がおっしゃられる「宿題をたくさん課して」というのは、もちろん、核心部分を理解した上で、その理解している範囲を宿題として「復習重視」の宿題を行う分には大変良いことだと思いますが、まだ生徒さん本人がその科目の重要な部分について理解できておらず、何かしら消化不良を起こしていたり、その単元を理解するためには前提となっているような重要な単元を理解していないまま、今やっている単元を、ただやたらと宿題に出されても学力や成績は伸びるどころか、益々苦手意識が強化されてしまいかねないわけですね。

州崎先生は「そういう厳しい状況に子供を追い込んじゃうと、子供はとにかく目先の課題だけを早く終わらせるのが、目的になってしまったり、ひたすら答えの丸暗記に走るだけになります。分かっていないことを字面だけで、暗記しているので、精神的にも疲れます。わからない問題に出会うと、考える前に、すぐに諦めて、答えパッと見てまあそれで分かった気になるだけ。解説もろくに読まず、理解もせず、ただマルかバツかだけに一喜一憂するだけです。もちろん、算数や数学には暗記は当然必要なものもありますが、これはただの考えない悪い暗記です。」

更に続けて、「もう少し言い換えると、そういう学習というのは、その場しのぎで後に繋がらない暗記でしかありません。子供が自分の頭で考えるのをやめて、その場しのぎの暗記に頼るようになるとちょっと厄介です。ここで誤解があるとあれなので、少し補足させていただきますと、なんでそうなるのというと、理解したことを暗記するのは、OKなんですよ。中学受験の算数って範囲が広いしね。限られた時間で、どうしても多くの単元を勉強させないといけないので、暗記は決してNGではないです。中学入試では、多くの単元をやるのでその単元を繋ぐような勉強をしっかりしていれば暗記しようと思わなくても、自然と頭にガッチリ入ってきます。これは暗記しているのかというか、まあ記憶しているのかというか。ただ繰り返しになりますが、考えない目に映ったものをそのまま覚えちゃうっていうのは、これはやってはいけないと断言できます。理解しないでただ数をこなすだけでは、もう勉強じゃなくてただの作業です」とおっしゃっています。

勉強が作業になっている生徒さん、保護者の皆様から見られてもそう感じられること多くありませんか?その家庭学習全く意味がありません。すぐに止めさせましょう。

解法パターンや公式を覚えることやたくさんの問題パターンに見慣れておくこと、そうすることで、0から考えるのではなく、「あ、この問題見たことがある」とか「この問題は確かこういう風に解くんだったけかな?」と問題パターンや解法パターンを覚えること大変重要ですが、あまりに詰め込み学習をしてしまうと、肝心のその部分ではなく、問題集の答えだけを暗記してしまうような最悪の暗記をしてしまうわけですね。算数(数学)で答えを覚えてもしょうがありません。解き方を覚える必要があるわけです。そして、解き方を覚えるためには、その問題を理解していなければなりません。

よく私が、0という数字がいつ発見されたのか生徒さんに聞くことがありま。特に中3生以上など、三平方の定理などを知っている生徒さんですと、古代エジプトやギリシアで測量の技術と共に幾何学が発展したことは知っているので、「0」なんて、紀元前に発見されたんじゃないの、と答える生徒さん多いです。

しかし、最初にゼロというものを定義したのは7世紀のインドの数学者・ブラーマグプタという人物で、著書『ブラーマ・スプタ・シッダーンタ』のなかでブラーマグプタは数としての0(ゼロ)の概念を記しています。つまり、保護者の皆さんも生徒の皆さんもなじみ深い0という概念自体は紀元後7世紀に発見されたのです。日本で言えば、飛鳥時代、大化改新(乙巳の変)の頃、中国ですと李世民(李淵)が唐を建国した頃、ヨーロッパでは、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)のユスティニアヌス帝がローマ法大全をトリボニアヌスに編纂を命じた後から100年以上先の話です。

そして、これも多くの生徒さんがびっくりされるのですが、マイナスという概念がヨーロッパで受け入れられたのは、なんと17世紀です。円錐曲線に関する定理を発見した天才数学者パスカルは生涯マイナスという概念を受け入れられませんでした。そして、その同時期に生まれた虚数iに至っては、あの万有引力を発見したニュートンですら生涯理解できませんでした

こうした話を通して何をお伝えしたいかと言いますと、よくわかっていない単元を、とにかく宿題を多く課して量で勉強すれば分かるだろうという考え方では、天才数学者パスカルや歴史上の偉人でもある天才ニュートンですら理解できないということです。まだきちんと理解し切れていない内容を宿題などでごり押しするというのは、お子さんにパスカルやニュートンを超える天才性を求めているようなものです。普通に考えて、0から考えて理解させろという台詞は、実は、天才が一生かかかっても理解できなかったことを理解しろといっているのに等しいわけです。

また、州崎先生は、「算数は、単元が膨大です。算数は単元が多岐に渡りますので、もし毎週の学習が塾の授業に沿った宿題だけだったり、テスト直しもしていなかったり、というようなことがあると、『あっ、そういえばここ数ヶ月中学受験頻出の『速さ』や『割合と比』、『図形』の勉強をしてなかったなとか、『数列』ってだいぶ久しぶりに見たけど、これってどうやって解くんだっけ?』とかいうことが起こります。まあ受験生としては、それは反省すべきことなんですが、しばらく勉強していない単元が出てくるということは、十分にあり得ます。それは避けないといけないですね。今挙げたような単元ってどこの中学入試でも必ずでる単元なんですよね。こういうところを忘れずにしっかりと定期的に復習しないといけない。先へ先へと学習したり、得意な単元ばかりに取り組んだり、ただ宿題をこなすというのではなく、きちんとこれまでやってきた単元をその都度復習していくこと、それが一番大切です」と語っています。

03 算数(数学)の成績が伸びない子の勉強法TOP3・第1位「ひたすら宿題に取り組むこと」

中でも「(SAPIXやグノーブルのような超進学塾や良くも悪くもスパルタ教育で有名な早稲田アカデミーなどで)塾から出される大量の宿題をこなすだけ」になってしまうケースは多く、それは非常に危険です。州崎先生は「塾から出される大量の宿題に時間追われて、生徒が、もっと必要とする勉強、復習すべき単元や基本的な理解など、大事な勉強ができなくて学力が安定しないというケースが非常に多い」とおっしゃっています。

「塾の成績が伸び悩んで、モチベーションが落ちている中で、家庭学習が、塾の宿題だけという状態が続いていたら注意どころか、まずちょっと期待薄ってやつですね。(安易に宿題を課すのは)確実に成績が伸び悩む1位の原因です」と断言されています。

保護者の皆様としては、よかれ、と思って宿題をさせようとされているのはよくわかるのですが、それは教育の専門家、少なくとも受験指導を仕事にしているプロにお任せしてください。

こういっては大変恐縮ですが、素人の方の学力向上対策や勉強対策というのは、大抵精神論や自身の体験談や他人の体験談、大手塾やマスコミの報道の受け売りでしかないことが多いです。ちなみに、私の専門は、学問で言えば、カント哲学やハイデガー哲学や今、一橋大学で研究しているイギリス史ですが、「超越論的と超越的の違い」(カント)とか「Sein zum Tode.」(ハイデガー)といわれてピンをくるでしょうか。多分殆どの方が日本語としても意味不明かと思います。

あるいは、仕事で言えば、私の専門は、IPO(株式公開準備)ですが、私が以前、年商150億円程度の某上場準備企業でCFO(取締役管理本部長)をしたときに、経理部の社員へ経理部の社員として、それこそよかれと思い、また業務上上場準備を進める上で必要であるため、必要最低限度の知識の有無があるかどうかチェックするために下記のような問題を出しました。

「(財務会計論)(1)期間利益が備えるべき特質を2つ挙げ、財務会計の機能の観点から、これらの特質が必要とされることを説明しなさい。(2)上記の特質を備えた期間利益の計算を可能にさせるために、その計算の基礎となる収益に求められる性質を2つあげ、これらの資質が必要とされることを説明しなさい。(3)収益の認識基準としての発生主義について、上記の収益に求められる性質が充たされるか否かを検討し、其の上で、発生主義が現行制度上の原則的な収益認識基準として採用されているか否かを述べなさい。(4)現実的には、売上債権の一部または全部については貸し倒れるおそれがある。にもかかわらず、売上債権取得時に行われる実現主義による収益の認識が、客観性と確実性を充たすといえることを悦明しなさい。(5)継続的役務提供契約についての収益認識基準を説明しなさい。(6)非継続的な役務提供契約についての収益認識基準を簡潔に述べなさい。(7)損失の計上を費用収益対応の原則により説明するためには、収益と費用をどのような概念によって捉えればよいか、述べなさい。(8)期間利益(純利益)についての2つの考え方に関して、意義、現行の損益計算上のどの段階利益がそれぞれの考え方における最終利益に該当するか、計算される期間利益の特質、利得・損失の位置づけを明らかにしなさい。」

どうでしょうか?もちろん、熟練の上場企業の経理部門の方には「確かにものすごく初歩的で基本的なことしか聞いていない」と思われるかも知れませんは、私が在籍していた企業では「今度のCFOは頭おかしいんじゃじゃいの?こんな問題解けるかよ。」とめちゃくちゃ反発を食らいました。

これを独学でカバーしろというのは、さすがに当時のイケイケの私(苦笑)でもする気は無く、これから私が社内で勉強会を開くので、最低限、財務諸表論や管理会計論、最低限の簿記論くらいはみんなで勉強しよう。俺がイチからきちんと丁寧に教えるからと社員を宥めていったものです。

しかし、こうした専門家でもない方が、フォローや指導、教えもせずにただ「やれ」「覚えろ」「こなせ」というのはただの鬼上司です。お子さまにただ「勉強しろ」というのは、先ほどの哲学の用語を説明できるよう勉強しろだとか、財務諸表論について勉強しろと頭ごなしに怒鳴るだけのいやな上司と何も変わりません。

州崎先生は、宿題について「量もそうですが、気になるのは先ほども言ったように、その宿題の内容が、塾の授業の内容と大きなギャップがあるのは最悪です。授業で習っていない箇所や消化不良の理解が不明瞭な箇所や単元について、宿題でやっておけ、みたいなのは、生徒さんが独学で進めるしかありませんよね。生徒に宿題を課すなら、家で一人でやっても問題ないということも想定してあげないといけませんし、その子のやり方にも問題があるかもしれません。数をやらせればいいという安直な考え方のある塾があるのは確かです。」とご指摘されています。

また、「内容的にも全然授業ノートに書いてないじゃないかというぐらいに難しいものだったりします。皆が皆、セカンドスクール、まあいわゆる個別指導だとか、家庭教師に行けるわけではないですからね。あくまでも生徒さんが一人で学習できる内容を復習という意味で宿題に取り組まなければ全く意味がありません。宿題も中途半端、復習もほとんどできないとなって、その子にとっての規則正しい学習サイクルを作ることができなくなって成績がさらにどの下がっていくということになるわけです。そういう生徒は本当に多いです。」とのことです。

宿題を鬼のように課すのであれば、最低限塾以外で優秀な家庭教師でもつけて一緒に取り組ませるなどの配慮をしなければ何の意味もありません。宿題をこなすのは生徒さん一人では難しいのが現実です。優秀な家庭教師とまではいかなくても、高校数学と何ら遜色のない中学受験算数や中学生はなんとかなるかもしれませんが、国数英理社の全科目、高校生であれば、数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、A・B・Cはもちろん、英検一級レベル(TOEIC900点以上)の英語力、そして、古文漢文、現代文、世界史、日本史、地理、理科基礎や化学、物理の知識を受験生に教えるレベルの知識を持った上で保護者の方が寄り添わなければなりません。

もちろん、州崎先生も「宿題の意義っていろいろあると思うんです。授業で習った範囲を次回までに完璧に頭に入れて来いというのもあれば、課題を与えられて次までにこれを解けるまで、あるいは、解けるかどうか考えてきなさいというようなものもあったりします。そういう宿題なら良いと思います。」といっております。そうです。授業で習い、理解した範囲を完璧に理解する復習という意味での宿題や、習った範囲の応用問題への取り組みといった、まさに宿題の原義にかなうお題を考えるという意味でこそ、宿題は意義を持つのです。

前に私がコラムで書かせて頂きましたが、塾で出す宿題に意義があるのは、生徒さんがその単元をきちんと理解し終えているということが大前提であるわけです。理解の有無に関係なく、ノルマのように大量に宿題を出したり、宿題を日課のようにやらせるというのは、消化不良を起こしたり、考える癖がなくなったり、苦手意識を持ったり、最悪その科目が嫌いになるだけで、学力や成績向上の効果は見込めません。ましてや受験で勝つには非常に効率が悪い勉強の仕方だと言わざるを得ません。

これは私個人の意見と言うより、それこそ州崎先生のような超進学塾で、偏差値77オーバーの中学校に合格させている講師の指導でも変わりません。

つまり、生徒のレベルで言えば、偏差値77オーバー、中学受験では御三家や新御三家レベルは安全圏であるような学力、高校で言えば、日比谷や開成高校が安全圏、大学入試でいえば、東大京大、早慶がA判定の生徒ですら、宿題をやらされるとい姿勢で勉強しているわけではありませんし、大量な宿題では、それだけ勉強ができる子でも潰れてしまうわけですね。

これを偏差値60未満の生徒、それどころか、偏差値50前後も怪しい生徒に無闇やたらと宿題を課しても、その学習効果はゼロ(でもましなくらいで、マイナス効果しかない)といっても過言ではないと思います。今一度「宿題」の中身と「宿題」の意義について、各ご家庭でもご検討くださいますと幸いです。

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【監修者】 宮川涼
プロフィール 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員。元MENSA会員。早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。一橋大学大学院にてイギリス史の研究も行っている。

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ryomiyagawa
早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員 早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。
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