英文法講義~大学受験・高校受験に使える(16)関係詞
01 関係詞は形容詞節を作る
関係詞には、関係代名詞、前置詞+関係代名詞、関係副詞、複合関係詞があります。関係代名詞とは、接続詞と代名詞の役割を1つに兼ねているもので、関係副詞は、接続詞と副詞の役割を1つで兼ねているものとなります。関係代名詞は、後ろに来る文章が不完全な文章であることが大事なポイントで、以下のようなものがあります。
先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
人 | who ( that ) | whose | whom ( that ) |
人以外 | which ( that ) | whose | which ( that ) |
まず、主格と目的格ということの意味ですが、その関係代名詞が、うしろの文で主語となる代名詞か、目的語となる代名詞かの違いです。例文で挙げると、
The girl who is standing over there is my sister.
I met the doctor who had helped my brother after the accident. (事故の後に兄を救ってくれた医者に会った。)
There was no comment from the lady who I thought was sure to protest. (絶対に抗議すると思っていた女性からは何もコメントがなかった。)
関係代名詞whoの後ろの文章で主語が欠けているので、これが主格の関係代名詞となります、
The girl whom you met yesterday is my sister.
こちらは、関係代名詞の後ろの文章で目的語が欠けているので、目的格の関係代名詞が入るわけです。
そして、所有格の関係代飯というのは、関係代名詞の直後の名詞が所有の関係に在る場合に所有格となるケースを指します。たとえば、
I have a friend whose name is Mary.
The house whose roof is green i mine.
また、前置詞+関係代名詞の場合も後ろは完全な文章が来るので、通常の関係代名詞と異なります。どの前置詞を使うかを意識していきましょう。
This is the town in which I was born.
I can’t find the bag in which I put my wallet.
I’ll never forget the day on which I first met you.
次に、関係代名詞のwhatでは、後ろに不完全な文章が来て、「~こと」という名詞節が来ます。また、whatは先行詞も含んでおり、文中に先行詞は現れません。例文で見てみましょう。
What you have achieved is great.
What is necessary is your help.
そして、関係副詞には、次のようなものがあります。関係副詞の特徴としては、関係代名詞と異なり、後ろに続く文章が、完全な文章であるという点です。
先行詞 | 時 | 理由 | 場所 | 方法 |
関係副詞 | when | why | where | how |
例文で確認すると、
I remember the day when I first met you.
I don’t know the reason why you got angry.
This is the park where I used to play soccer.
This is how I have mastered English.
となります。
次に関係詞の非制限用法を覚えておきましょう。関係詞の非制限用法といわれると、一瞬難しく感じてしまうかと思いますが、「カンマ+関係詞」で、先行詞の説明が続くことを意味しています。
■~,which:そしてそれは ⇒ 文や節を先行詞にとれることが特徴です
・He remained silent, which made me angry.
彼は黙ったままだった。そしてそのことは私を怒らせた。
■~,who:そしてその人は
・He has a sister, who is a pianist.
彼には姉が一人いる。そしてその人はピアニストである。
■~,when:そしてそのとき
・They came at eight, when we sat at the table.
彼らは 8 時に来た。そしてそのとき私たちは食卓に座った。
■~,where:そしてそこで
・She went to Tokyo, where she met him.
彼女は東京に行った。そしてそこで彼女は彼と出会った。
そして、最後に疑似関係代名詞と関係形容詞を見てみましょうこれは関係代名詞のBut(~ない名詞)や関係代名詞のthan(~以上の)というものがあります。
There is no rule but has some exceptions. (例外のない規則はない)
He has more money than is necessary. (彼は必要以上のお金を持っている)
次に、関係形容詞のwhatです。関係代名詞のwhatの特徴は、(1)「名詞節」を作るということと、(2)後ろには不完全な文がくる、というところになります。
No student could understand what the English sentence meant.
Thank you, Hiromi. This book is exactly what I wanted.
Many people criticized me, but I did what I thought was right.
I gave my children what help I could give. (私は子どもにできるすべての援助を与えた)
I gave my children what little money I had. (私は子どもになけなしのお金を与えた)
ーーー参考ーーー
これらを大きく区分すると、
(1) 純粋関係詞グループ(who/which/whom/that/whose/when/where など)
このグループは、形容詞節を作ることが共通項です。さらに小さいグループに分かれて、後ろの文章の「完全・不完全」で区別します。
関係代名詞 → 後ろは「不完全」
関係副詞 → 後ろは「完全」
前置詞+関係代名詞 → 後ろは「完全」
と覚えておきましょう。「不完全」のパターンとしては、以下のパターンとなります。
■S が欠ける:「主格の関係代名詞」が入る
1 ~( )V. ex. ~( )has ~ . ※ has の S が欠けてる
2 ~( )sv V. ex. ~( )I thought was ~ . ※ was の S が欠けてる
■O が欠ける:「目的格の関係代名詞」が入る
1 ~( )SV(他動詞). ex. ~( )I make. ※他動詞 make の O が欠けてる
2 ~( )~ 前置詞 . ex. ~( )I live in. ※前置詞 in の O が欠けてる
(2) what グループ
名詞節を作る ※後ろは「不完全」
(3) 複合関係詞(whoever / however など,-ever がつくもの)
形容詞節だけは作らない(名詞節・副詞節を作る)
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【監修者】 | 宮川涼 |
プロフィール | 早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻修士号修了、同大学大学院同専攻博士課程中退。日本倫理学会員。元MENSA会員。早稲田大学大学院文学研究科にてカント哲学を専攻する傍ら、精神分析学、スポーツ科学、文学、心理学など幅広く研究に携わっている。一橋大学大学院にてイギリス史の研究も行っている。 |
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